行政からは「優先順位が有る」という理由をしばしば発せられる。確かに、優先順位は分らないでもない。でも、その優先順位をオープン(それこそパブリックコメントでしょうか)にして住民の疑問を解くかによるが、担当部局(危機管理・農林水産・食品安全など)にとっては最優先課題のはずである。自治体からの情報としては何故ここにまで至ったかというプロセスを含めた情報として発して欲しいものだ。まさに、それが「アカウンタビリティ(プロセスのオープン化)の姿勢 」なのだと思う。
もし、組織(上層部)がメディア上で単なる状況説明の発表しか言わせないのだとしたら、その体質は何とも情けなく悲しくなる。そして、住民の理解が得られるような努力がなされないと、実は、風評被害は国や行政の対応の悪さにあると理解され(既にそうなのかもしれないが)、民意は行政から離れ将来に禍根を残すのではと心配になる。
今朝の地方紙では全国の流通汚染牛「1,300頭超」となっていて、一昨日の578頭の2.2倍強に広がっている。
山形県は個体番号を公開しましたが、「県内流通と見られる52頭の販売元解明至らず」「取扱った店舗の自己申告を期待したが申告は無い」と発表しているようだ。
このような人の安全に関する領域でこそ、人任せでなくイニシアティブを発揮して欲しいと思う。
同じく「揺れる県内ブランド牛産地」という見出しも見つけた。問題解決の常識かと思うが、「発生しないように予防すること」に比べたら「発生した後にその処理をすること」の難しさは比較にならないのは常識のはず。特に一度傷ついたブランド力低下のリカバリーには築き上げるのに要した何倍もの労力が必要になる。だからこそ、予防措置なのだと思う(原発災害以来4ヶ月という期間があったわけだから)。
限られた資源(税金も然り)を大事にして欲しいと思う。
2011年7月21日