4月26日の地方紙の共同通信編集委員の署名入り記事のコーナー”核心”でコロナ禍の現状分析と課題を的確に表現されていて「胸のつかえが下りた」感がある。
久しぶりに紹介(以下、抜粋&転記)をしたい。
・新型コロナウィルス感染症についての記事を、軍事や戦争のアナロジー(類似)で書くことはできるだけ避けてきた。・・・
・・・・だが最近、別の意味で戦争を思い起こすニュースが増えた。人や物資の不足に関してである。この国に太平洋戦争下のような「欲しがりません勝つまでは」の時代が再来している。
・例えばマスクはどうだ。政府は、各戸に配ったたった2枚を大事に使え、なんなら手作りしろと言う。・・・「ぜいたくは敵だ」らしい。・・・石油が枯渇し、松の根の油で戦闘機を飛ばそうとしたことを思い起こさせる。
・医療現場では飛沫を遮る防護具が足りず雨がっぱの提供を呼びかけた市長がいた。・・・家庭の鍋や釜からお寺の釣り鐘まで、金属製品を供出させたことと印象が重なる。・・・
・・・・「ものづくり大国」という触れ込み、既に砂上の楼閣になっていた。・・・
・官房長官は2月、マスクについて「週1億枚以上供給できる見通し」と述べた。あれはその後、どうなったのか。・・・ドイツが検査キットの増産、備蓄を始めたのは1月である。
・見通しについてネガティブな情報も包み隠さず語り、その解決に当たる政策遂行の決意と見通しを語ること、それへの疑問、批判に一つ一つ答えていくことが、リスクコミュニケーションだ。
・公文書を改ざんしてまで政権を擁護するのが現下の官僚だ。・・・
・ウイルスは忖度とは無縁だ。一強と評される長期政権であっても遠慮はせず、倒れるまで猛威を振うかもしれない。