2023年8月31日

Facebookの友人がアジアの原発のトリチウム排出量のデータ(経産省)を紹介して「何とかならないものか」とツイートしていた。
期せずして8月9日の地方紙に世界の原発のトリチウム排出量のデータを掲載していたことを思い出しこれら二つの地図上に示すデータを取り込んで令和3年に詠んでいる次の拙詠草に添えて写真短歌に仕立ててみた(画像参照)。

ことの是非ひとまず留保し物言えば世界は隈なくトリチウムの海

文化人類学者中沢新一が3.11の後の8月に出版した著書「日本の大転換」で次のようなことを記している。

・・・私たちは否も応もなく、未知の領域に足を踏み入れてしまったのである。・・・

今のところ世界にはトリチウムを取り除く技術は存在しない。その意味では中沢の言う通りなのかもしれない。

食物連鎖等の内部被ばくにせよ外部被ばくにせよトリチウムが私たちの身体に取り込まれてどのような影響が生じるかは他の放射線被ばくと同じという政府の情報もある。
世界で放出され続くトリチウムの総量に視点をあてた論議が必要と思われる。
放出後の水質検査などのニュースは3.11後のメディアの対応(情報発信)を思い出すと時間の経過で報道されなくなる可能性を孕んでいる。